バリー・ハリスははっきり言ってこの1枚しかコレクションがない。ハリス・ファンに怒られそうだが、ハリスを聴いているのではなく、ルイス・ヘイズのブラッシングが聴きたいがためだ。
このアルバムの聴き所は冒頭の「あなたの心は」であろう。ヘイズのブラッシング、サム・ジョーンズのギシギシ響くベース。
ハリスは軽やかなタッチでピアノと戯れている感じだ。これもヘイズのブラッシングあってこそなせる技だ。
「カーテン・コール」のヘイズのブラッシングがまた素晴らしい。抜き差しならぬブラシの名手である。
ハリスはそこそこの出来でいいのだ。ライブ録音だが、皆、へイズのブラッシングに酔いしれているようにしか思えないのは、僕だけだろうか。
「スター・アイズ」も中々の出来である。忘れてはいけないのは、ジョーンズのベースである。
これでハリスのピアノが生々しくいきるのだ。ヘイズばかり褒め上げていたらハリスが可哀相になってきた。リーダーはハリスなのだから。