リー・モーガン的ジャズ

ジャズ・ロックを生み出したのはリー・モーガンであるが、ジャズ・ロックを容認出来るか否かが問題だ。僕はガチガチのジャズ親父ではないので、モーガンの生み出す8ビートの演奏が大好きだ。

1963年モーガンはニューヨークのシーンにカムバックする。それまで在籍していたジャズ・メッセンジャーズを1961年に退き、故郷のフィラデルフィアで療養していた。

その復帰第一作が「ザ・サイドワインダー」である。あまりにも有名なアルバムだが初心者の方にも1度は聴いて頂きたい1枚である。

モーガンのタイトル曲によるロック調の演奏はたちまち話題を呼び、ジャズ・ロック・ブームが到来する。

モーガンは再び脚光を浴び、自信の演奏にも、ファンキーな風味を残しながらも、さらに音楽性を発展させ、己のインプロビゼーションを最大限に発揮してみせる。

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「カリスマ」と言う1966年のブルーノート・レーベルの吹込みのアルバムがあるが、冒頭の「ヘイ・チコ」を聴くだけで気分が高潮してくる。ジャッキー・マクリーン(as)の参加が一ファンとしては何よりも嬉しい。

ピアノのシダー・ウォルトン作の「レニー・ナイト」はこのアルバムの中で一番好きな曲である。モーガンのテーマの解釈が素晴らしい。甘い曲だが、モーガンは切なくトランペットを鳴らす。

「カリスマ」は初心者にも聴きやすい出来に仕上がっている。ジャズ・ロックが70年代のフュージョンに大きな影響を与えたことは言うまでもない。

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