キース・ジャレットの1968年のライブ録音の本作の聴き所は、1曲目の「マイ・バック・ページ」である。ピンときた方はボブ・ディラン・ファンだけではないだろう。
日本でも真心ブラザーズがリメイクしている。それをジャズにしてしまったのがキースなのだ。
キースの「マイ・バック・ページ」はライブ録音と銘打ってはいるが、スタジオ録音であると言うのが大半の見方である。キースのインプロバイザーとしての力量が充分に発揮されている。
キースは60年代から活躍し、今も病気を乗り越えて活躍する大ベテランであるが。本作品のヒットにより、よりファン像が増えたのではないだろうか。
続く2曲目はバラットである。「プリティ・バラッド」と言う曲だがここではかすかにビル・エヴァンスの影響が聴いて取れる。
キースは80年代にスタンダーズを立ち上げて、スタンダードへの回帰を呼びかけ見事それが成功を収め、現代に息づいている。
一方でソロ活動にも精力的に取り組み、キースの真髄はソロにありと、キース・ファンなら誰もが思うであろう。