まだまだピアノ・トリオの話しは続くが、初心者には、ピアノ・トリオが当たり障りなく聴きやすいことは確かなのだ。
それも名盤と、かけ離れた所にある、アルバムも多少あるが、名盤は後回しにしても別に支障はないだろう。
オスカー・ピーターソンのB級盤「プレイズ・ザ・コール・ポーター・ソング・ブック」と言うアルバムがある。
題名の通りコール・ポーター集である。コール・ポーターについては先に述べたので、ここでは多くは触れないが、アメリカを代表する作曲家である。
ピーターソンはこのアルバムでほとんどアドリブを弾かない。別にアドリブにこだわる必要もなかったのだろう。
アドリブにこだわるリスナーも多いが、アドリブがなくてもジャズ的要素の演奏をしていれば、それは立派なジャズである。
「プレイズ・ザ・コール・ポーター・ソング・ブック」は一言で言うと洒落たアルバムである。
ピーターソンの選曲のセンスが光るが、ジャケットが洒落ているから余計にそう思うのかもしれない。
初心者はジャズと言う世間からすると、中々聴かないジャンルを聴いているのだから、見栄を張ってうんちくを語ってもいいのではないだろうか。