Categories: ジャズの歴史

ネオ・ビバップ

エリック・ドルフィーは不出世のアルト・サックス奏者だが、自らのスタイルを作り上げ、1960年代のジャズ界に一風を巻き起こした。

マイルス・デイビスがドルフィーを嫌いな話しは有名だが、それはマイルスが言葉少なめなのに対しドルフィーは多弁であるがためだろう。

ドルフィーはチャーリー・パーカーを尊敬し1960年12月録音の「ファー・クライ」では敬愛するパーカーへのトリビュート曲3曲を録音している。

しかしドルフィーの吹奏にはパーカーのフレーズが現れることはない。パーカーからビバップを学び浄化したと考えられる。

故にドルフィーの吹奏法は、ネオ・ビバップと言われる所以(ゆえん)である。

「ファー・クライ」はブッカー・リトル(tp)との初邂逅でもあり、後(のち)の双頭のクインテットの出発点でもあるアルバムでもある。

ここで二人は初顔合わせとは思われないほど、息のあったプレイを聴かせてくれる。

リトルも独自の吹奏法で聴く者を魅了するが僕的には感情が入ってない、無機質な音に聴こえてならない。

1961年のライブ録音の「アット・ザ・ファイブ・スポット」は、あまりにも有名なアルバムであるが、初心者向きではないだろう。

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