ウォーン・マーシュを初めて聴いた時は衝撃的だった。
下手・・。いや実はそれは僕のジャズ歴が浅すぎて、マーシュの良さが分からなかったのだ。
マーシュの良さはのらりくらりと、聴く側をはぐらかすところにある。
2曲目の「ニューヨークの秋」を聴いていただきたい。ピアノがテーマを奏で、次いでマーシュの、デフォルメをしたメロディーが流れてくる。
こうなるともうお手上げだ。マーシュの術中にはまったも当然。
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中々抜け出せなくなる。しかし3曲目の「プラヤ・デル・レイ」を聴くと乗りがいい。
ピアノのレニー・トリスターノに師事したことが要因か分からないが、「ニューヨークの秋」のような演奏も入れておかないと、師匠に叱られる・・。などと勝手に余計な解釈をしたくなる。
しかしマーシュはやはり乗りで聴いていただきたい。5曲目の「エブリシング・ハプンス・トゥー・ミー」は名演である。
編曲のよさ、マーシュのバラッド・プレイのカッコよさ。一度は聴いてほしい1曲である。
マーシュは下手ではなかった。テナーの名手である。
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