ビ・バップとは全然縁はないが、独自のビハインド・ビートで一般大衆が好んで聴くのが、エロール・ガーナーその人である。
マニアックなファンの人達はガーナーなど聴かないだろうと、ひとりよがりではあるが、そう思ってしまうからしょうがない。
ガーナーと言えば〈ミスティー〉の作曲者と言うイメージが強いが、僕としては、あの英語の授業前に唄う〈ユー・アー・マイ・サンシャイン〉をジャズにして奏でた人と言う印象のほうが強い。
あの〈ユー・アー・マイ・サンシャイン〉が、こうなるか普通と、飛び上がってしまうくらいビックリする。
それもコード、テンポがおおよそ離れたところにあったら話は別だが、そのままの〈ユー・アー・マイ・サンシャイン〉なのだ。聴いたことがない方はぜ一聴願いたい。
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さてガーナーの1945年サヴォイレーベルに吹き込んだ〈ローラ 〉は有名であるが、ガーナーは既に40年代にカクテル・ピアノを確立していたことに気づく。
カクテル・ピアノと言えばレッド・ガーランドと言うイメージが強いが、既に40年代にガーナーにより生み出されていたのだ。
もっとガーナーを深く掘り下げなければ、初心者の方々はガーナーを知らずに通り抜けて行ってしまうのではないか、と言う強迫観念にも似た危機感を感じる。
〈ローラ 〉を聴けば必ずガーナーのとりこになること間違いなしだ。〈ミスティー〉の作曲者で終わってしまえば困るのだ。
ガーナーはカクテル・ピアノの開祖でもある。40年代のガーナーには気品があり、「コンサート・バイ・ザ・シー」のようなピアノをおどけて弾いてみせるなどと言うことはない。
まあ、これはガーナーの大衆に向けたパフォーマンスだろうが、是非とも40年代のガーナーを初心者は一聴あれ。
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