ビック・バンドならカウント・ベイシーを愛聴している。バンドの温もりが、そのままベイシーの人柄をあらわしている。
ビック・バンドと言えばベニー・グットマンの「シング・シング・シング」、デューク・エリントンの「テイク・ザ・A・トレイン」グレン・ミラーの「ムーンライト・セレナーデ」などが有名だが、カウント・ベイシーはこれぞカウント・ベイシーと言う曲がない。
もちろんジャズファンなら知っているはずだが、一般の方にカウント・ベイシーの好きな曲はと聞かれても、答えられないはずである。
ベイシー・ファンなら「リル・ダーリン」、「パリの4月」をあげるだろう。本作品は1975年の録音で、曲のよさから気に入っている。
迫力あるサウンドはベイシー楽団の特徴でもある。ベイシーのピアノも要所、要所できちんと収まっている。
特に2曲目の「フレックル・フェイス」は名曲、名演と言えるだろう。後半につれて盛り上がっていくのが、ベイシー楽団の特徴である。
「フレックル・フェイス」もその例にもれず、後半の盛り上がりは見事である。