ウエスト・コーストで数々の名のある名盤に、名前を連ねているピアニストがいる。カール・パーキンスである。
パーキンスは左腕に障害があり、独特のスタイルでピアノを弾く。
左腕をピアノの鍵盤に乗せるようにして弾くわけだが、これがイン・テンポの場合は左手でコードを弾くわけで、やはり音が弱く聴こえてしまう。
そこで、これはあくまでも僕の想像だが、右手のタッチが、弾いていく間に強くなっていったのではないだろうか。
右手のタッチの強さがパーキンスの魅力であり、逆境を乗り越えた末に出た答えなのだ。
パーキンスは「イントロデューシング」と言うリーダー・アルバムを1枚だけ残してこの世を去った。交通事故である。29歳という若さであった。 続きを読む カール・パーキンス、夭逝のピアニスト